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歩くと足が痛い

歩くと足が痛い
(足首、足裏、片足など)

歩くと足が痛い(足首、足裏、片足など)日常生活の中で歩くことは欠かせませんが、足首や足裏、片足だけが痛むなど、これらの痛みは普段の生活に支障をきたしてしまいます。このような痛みの原因は、一時的な負担によるものから、治療が必要な疾患までさまざまです。足の痛みを放置すると、症状が悪化し、さらに大きな問題を引き起こすこともあります。「歩くと足が痛い」という症状に焦点を当て、原因や考えられる疾患、そしてどのように対策を取るべきかについてお話しします。

歩くと足が痛い原因は?
部位別の考えられる疾患

歩行時の足や脚の痛みは、痛む部位や性質によって考えられる疾患が異なります。
それぞれの症状に関連する可能性のある疾患や原因を以下に整理しました。ただし、正確な診断には医療機関での受診が必要です。

歩くと足裏が痛い

足底筋膜炎

足裏の筋膜(足底筋膜)が炎症を起こす疾患で、特に朝起きて最初に足を踏み出すときに痛みを感じやすいです。長時間歩いたり、立ち仕事をしていると痛みが強くなることがあります。

足根管症候群

足首の内側にある神経が圧迫されることにより、足裏やかかとに痛みが出ることがあります。しびれや感覚異常も伴うことがあります。

偏平足(へんぺいあし)

土踏まずが低下してしまうことで、足裏全体に過度の負担がかかり、歩行時に痛みを感じることがあります。特に長時間歩いたり、立っているときに痛みが強くなる傾向があります。

歩くと足の甲が痛い

疲労骨折

長時間の歩行や運動によって足の甲の骨に微細なひびが入ることがあります。疲労骨折は痛みが徐々に強くなることが多く、特にスポーツや長距離の歩行後に感じやすいことが多いとされています。

腱炎(伸筋腱炎)

足の甲を動かす腱が炎症を起こすことで痛みが発生します。急な運動や過度な使用が原因で起こることが多いとされます。

足の甲の神経痛

靴がきつすぎたり、長時間の歩行や立ちっぱなしが原因で神経が圧迫されることがあります。足の甲にしびれや刺すような痛みを感じることがあります。

歩くとふくらはぎが痛い

筋肉疲労や筋膜炎

長時間歩いたり運動をした後、ふくらはぎの筋肉が疲労して炎症を起こし、痛みを感じることがあります。特に運動不足や急激な運動後に見られます。

深部静脈血栓症(DVT)

血液が足の静脈に滞ることで血栓が形成され、血流が妨げられる疾患です。腫れやむくみを伴い、歩行時に痛みが強くなることがあります。血栓が肺に移動することがあり、放置すると危険です。

下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)

足への血流が不足することで、歩行中に痛みやしびれを感じる疾患です。間欠性跛行という症状が現れ、歩き始めると痛みが起こり、少し休むと楽になることが特徴です。

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歩くと足の外側が痛い

腓骨筋腱炎

足首外側の腱が炎症を起こすことにより、痛みが生じます。捻挫後に発症することが多く、足首をひねったり過度に負担をかけた際に痛むことがあります。

外側靭帯損傷

足首をひねるなどして外側の靭帯が損傷すると、歩行時に痛みが発生します。靭帯が完全に断裂すると、さらに強い痛みとともに歩行困難になります。

神経痛

足の外側にある神経が圧迫されることで痛みが生じることがあります。靴が合っていなかったり、足の使い方に問題があると、神経痛が起こることがあります。

歩くと片足だけ痛む

偏った負担や姿勢の影響

歩き方や姿勢に偏りがあると、片足に過度の負担がかかり、その結果として痛みが生じます。特に長時間の歩行や立ち仕事では、片方の足だけに痛みを感じることがよくあります。

坐骨神経痛

坐骨神経が圧迫されることで、片足に痛みやしびれが生じることがあります。腰から足にかけて広がる痛みや、動作に伴う痛みが特徴です。

腱や靭帯の炎症

片足だけに発生する筋腱や靭帯のトラブルが原因となって、歩行時に痛みを感じることがあります。片方の足に不自然な負荷がかかることが原因です。

足が痛い際の
受診のタイミングとは?

次のような場合は、早めの受診をおすすめします。

歩行時の痛みが続く

歩行時の痛みが続く数日以上続く足の痛みや、歩行時に痛みが強くなる場合は、循環器系の問題が関連していることがあります。

痛みがふくらはぎや足の外側に集中している

これらの症状は、血流に問題がある場合に見られることがあります。特に、下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)や深部静脈血栓症(DVT)など、血管の異常が疑われる場合があります。

むくみやしびれを伴う痛み

むくみやしびれを伴う痛み足のむくみやしびれといった症状が一緒に現れる場合、血流の障害や神経への圧迫が原因の可能性があり、専門的な診断が必要です。

痛みが片足だけに現れる

片足に限られた痛みが長期間続く場合、血管や神経の問題が影響している場合があります。

これらの症状に心当たりがある場合は、循環器内科で血流や血管の状態を確認することが重要です。早期に原因を特定し、適切な治療を受けることで、症状の悪化を防ぐことができます。痛みは我慢せずに、お早めにご相談ください。

足の痛みの予防と対策

足の痛みの予防と対策

足の痛みを予防するためには、日常生活での注意と、足の健康を保つためのケアが欠かせません。循環器内科の観点から、足の血流を良好に保つことが重要です。以下の予防と対策を実践しましょう。

適度な運動とストレッチ

足の血流を促進するためには、適度な運動が有効です。特に、ウォーキングや軽いジョギングなどは血行を改善し、足の筋肉を鍛えるのに役立ちます。ストレッチも血流を良くするために大切です。ふくらはぎや足の甲、足底の筋肉をよく伸ばすようにしましょう。

足元のケア

足の健康を保つためには、正しい靴を履くことが大切です。足に合った靴を選び、長時間の歩行でも疲れにくい靴を選びましょう。また、足の裏の筋膜を守るために、インソールを使用することも一つの方法です。

血行改善

血流の流れを改善するためには、足を温めたり、定期的に足を上げたりすることが有効です。長時間座っているときは、足を動かしたり、軽く足首を回したりすることを心掛けましょう。

禁煙と健康的な食生活

血管を健康に保つためには、禁煙が非常に重要です。喫煙は血管を収縮させ、血流を悪化させるため、足の痛みの原因となる可能性があります。また、バランスの良い食事を心がけ、血圧や血糖値を適切に管理することが予防につながります。